ひきこもりと不登校と余白

小学3年生から高校生まで6年間の不登校を経て、現在は一部上場企業で勤務。不登校になった、克服した原因要因思考などを振り返ります。

不登校とSNS

ひきこもっていたり、不登校だと心の拠り所がSNSという事も多いでしょう。

私の時代はSNSがまだありませんでした。しかしmixicgiで作られたチャットが盛んにあったため、見知らぬ人とコミュニケーションを取る事はありました。

しかし、今誰もが使っているSNS不登校やひきこもり時に使うには注意が必要だと思っています。

 

現在のSNSは情報量が多く、かつ相互的なコミュニケーションより受動的なコミュニケーションが多いような印象を受けます。

TwitterInstagramではダイレクトメールやリプライでやり取りをする事ができますが、基本はタイムラインで誰かの投稿を閲覧することから始ります。

自己肯定感が低かったり、メンタルが弱っている時期にTwitterなど受動的なSNSは危険だと考えています。誰をフォローするか、にもよりますがリツイートなどの機能によって見たくない情報、見るべきでない情報も目に入ってきます。そして、何より自慢話の類、いわゆるリア充アピールが溢れているSNSの中にいると余計に自己肯定感が下がっていく可能性があります。今のTwitterInstagramの文化が出来たのは私が社会人になった後からだったので、実体験ではありませんが、多感な頃には生きづらい世界だなあ、と思って見ています。

 

最近流行りのclubhouseやLINEなどのオープンチャットはやり取りされている、若くはこれから始まるコミュニケーションの中に飛び込むため、いきなりリア充アピールを受ける可能性は低いでしょう。それでも不特定多数が存在する場なので不快な気になる場面もあると思うので、入るコミュニティはよく選ぶ必要はあります。趣味など共通の話題を持ったピッタリハマるグループが見つかると学校というコミュニティが失われている不登校者からすると活力の一つになり得ます。

 

私はネット上の人とのやり取りに救われている一人なので、不登校者の近くの人は無闇にネット上コミュニティに入ることを止めるのではなく、一緒に考えて適切なコミュニティであれば見守っていてほしいですね。

不登校やひきこもりとコミュニケーション

不登校やひきこもりで最も難しい事はコミュニケーションを取る事です。

例えば、大人は解決するために原因を探ったりしますよね。

私の場合は自分でもなぜ行けなくなったのかが分からなかったから、説明ができませんでした。双方平行線のままコミュニケーションが続くとストレスになり、当事者も関係者も心身共に大きな負担が生じます。

 

親子共倒れになるのが最悪のケースです。そうならないために、先ずは専門機関に相談しましょう。

不登校支援センターや各市町村で相談が可能です。

私も市の教育機関が行なっている支援センターでスポーツや話をする時間を設けてもらっていた期間があります。

 

メンタル不調から身体に症状が出ている場合はメンタルクリニックなどの受診も検討が必要になります。自律神経の乱れから腹痛や頭痛などの発症が考えられます。これは小児科では対処療法になりますが、メンタルクリニックでは生活面など多角的なアドバイスが受けられる可能性が高いため、不登校が慢性的になっている場合はメンタルクリニックがおすすめです。私は初期の頃から軽症だった上に、支援センターでのスポーツや無理に行かなくても良いと言う考えになった事で症状は無くなり通院も辞めました。

無理に行かなくても良い、自分のペースで行動しよう、と思える様になるまで3年程度はかかりました。先ずは周囲の考えが変わる必要があるので、長期戦とは言え心の変化が起こる時間は環境によるところが大きいと思います。

 

支援機関や専門医を交えてコミュニケーションを取ることで、当事者だけでなく、周囲の人間の考え方も変わってくるため次第にスムーズなコミュニケーションが取れるようになってきます。また、当事者から近い親や教師には話せない場合でも遠い存在である支援機関の人や医師には話せる場合もあります。間接的に不登校やひきこもりの要因がわかってくるかもしれません。

 

第3者と向き合える場合は解決は難しくないです。様々な人とコミュニケーションを取る事で価値観も変化していき現状を打破したいと言う思いも出てきます。私の場合は家庭教師や支援センターなど学校の教師や親以外の人との交流をして約3年程度で高校入学・通学へとステップアップできました。

 

ひきこもりの場合は多いと想像しますが、親も含め全ての人間が敵だと思っている場合。私は引きこもっていた約半年そうでしたが、完全に塞がっている状態。このケースが多く、かつ最も悩ましい状態でしょう。人によって何が最適なのか異なるため一概にこれが良いとは言えないのですが、私の場合は自由に好きな事をさせてもらっていた記憶があります。当時コンピュータに没頭していました。今で言うSNSの様なコミュニティサイトで見知らぬ人とやり取りするのが楽しかったのです。外に出たきっかけこそはリアルの友人の一声ではありましたが、見知らぬ人とのやり取り、親が無理に学校へ行けと言わず自由にさせてくれていたおかげで味方は少なからずいると言う認識に変わりました。

きっかけこそ必要になりますが、味方であると根気強く示すことが重要だと思います。

勉強のモチベーション維持のためにしたこと

やらなければいけないと思い勉強をしても集中力が足りずにすぐ辞めてしまう。

動画視聴やゲームばかりで勉強が手付かず。

不登校であった私は勉強する機会は通学していた子供より圧倒的に少ないですが、家庭教師から課せられる僅かな宿題すらなかなか続かなかったのです。

これは学術的な見解ではなく、個人の経験に基づく考えですが大きな要因は2つ。

環境と勉強する教材。

 

①環境

テレビやゲームがあるのがいけない。だから禁止しよう。というのは少々危険な気もします。娯楽が無くなったら勉強をするわけではなく、何もしなくなり引きこもりなどの要因になる可能性があります。少しずつ娯楽以外の時間を作るのが良いと思います。私の場合は平日の昼間だろうと半ば強引に遠くまで買い物に行くのに付き合わされていました。テレビを見ることはできませんが、食事が取れるので嫌な思いはしませんでした。外に出ることで多少の運動にもなり、ママ友の場に入れることができればコミュニケーションの練習にもなるので娯楽から離れるきっかけとしては良かったです。

そもそもゲームばかりやってしまうのは、少しの努力で報酬が得られるからだと考えています。例えば勇者が魔王を倒すRPGにハマっているとします。ゲーム開始時は主人公勇者も周辺にいる敵も弱いため、ストレスなく倒して進めることができます。しかし途中でやや強い敵が出てくるため、負けてしまう事や苦戦を強いられます。それでも倒すべく、敵を倒し続け経験値を上げたり武器を揃えたりして、やや強い敵を倒していく。この繰り返しになるわけですが、負けたり苦戦を強いられる中敵を倒すことができた、という事が一種の快感となりまた快感という報酬が欲しくなりゲームを手にすることになります。これはRPGに限らず、自分の腕を磨いていくFPSやパズルゲームでも同様ですね。

このシステムを勉強に取り入れれば少しはモチベーションの維持に繋がりそうです。そこで教材です。

 

②勉強する教材

前述したゲームの様な仕組みを取り入れているのは「公文式」だと思っています。問題を解いて合格点になれば、次の問題を渡される物です。私は経験がないですが、家庭教師に教わっていた時は市販の計算ドリルなどを渡されてひたすらアウトプットしていました。そして、1章が全て解けるようになるとシールを渡され、1冊全て解ける様になるとシールが全て埋まるスタンプカードの様な物まで準備頂いていました。何か景品と交換、というわけではありませんでしたがコレクションするのが楽しく夢中になって計算ドリルを進めてた記憶があります。大人の勉強でもそうですが、インプットよりアウトプットを重視した方が成果は出やすいです。成果が出るとやる気も出て良い循環が生まれます。一度この循環を作り出すことができれば勉強の習慣も付いてきます。

一番難しいのは最初の一歩です。私は勉強机の前に座れる様になるまで試行錯誤がなされていました。部屋の掃除、テレビの制限など。一番やる気になったのはお小遣いです。宿題終了による金銭報酬が一番効果的でした。

 

まとめです。

勉強のモチベーション維持のためにしたことは

①簡単に快楽を得られるテレビやゲームから離れる時間を作る

②金銭的報酬による勉強を行う習慣づけ

③計算ドリルなどアウトプット中心の教材でやる気を維持

 

勉強の遅れを取り戻す3つのアプローチ

勉強についていけなくなった場合、どのようなアプローチがあるか。

私の経験を踏まえ、共有していきます。

 

①デジタル教材

今ならスタディサプリやYouTubeなど比較的安価に勉強するツールがあります。

しかし、小学生や中学生など学習意欲が無い場合は費用と時間を無駄にしてしまう事が多々あります。

私の学生時代はタブレットで講義を見て・・・などは全くありませんでしたが、教材が送られてきて自主的に取り組む物は多く存在していました。漏れなく私も書籍を与えられましたが、しっかり取り組んだ記憶はありません。

一方的に買い与えるだけでは意味がなく、取り組む仕組み作りをすると勉強のやる気が上がるかもしれません。

これは簡単な事で取り組む過程、またはアウトプット(テスト)の点数に応じて報酬を与える方法。

大人でもそうですが、目に見える形で報酬が無いとやる気はでないものです。

私の学生時代にもテストで90点を取るとゲームを買ってもらえるという人が周りに結構いました。私の家庭ではそのような報酬は無かったため、テストの点数が良かろうが、悪かろうが自分の生活に変化はありませんでした。そのため、テストで良い点数を取得するとご褒美がある、というのは羨ましく思っていました。

とはいえ、何でも報酬を設ければいい、というわけでは無いでしょう。やる気にさせる簡単すぎず、難しすぎない絶妙な設定が求められます。例えば学生時代のテストには基礎問題と応用問題が用意されている事が多いですが、基礎問題には報酬を設定せず、応用問題が解ければ報酬を与える。点数の伸び率に応じて段階的に報酬を設定する。など子供のレベルに合わせて設定する必要があります。学校のテストでこれをやらなくとも、書籍やネットに問題集はたくさんあるので、インプット用とアウトプット用の教材を用意してあげれば自然と習慣付くのでは無いでしょうか。

 

②塾

塾は教室に通って、学校の授業の様に講義を受けるタイプと個別で一人の講師が1〜3人の生徒の面倒を見るタイプ、ビデオなどを確認し分からない点を講師に確認するタイプ。私が知っているのはざっくりとこの3タイプです。

この中で大勢の中で講義を受ける物、ビデオで講義を確認する物は、①の教材の取り組みと同じで学習意欲の高い子供が効果的な手法です。よく大学受験生が受けるのはこのタイプが多いですよね。私は一時個別の学習塾に通い講師の方のマンツーマンで勉強を教えてもらっていました。私の経験からすると、学習塾はあまり効果がありませんでした。というのも、個別学習塾の講師は基本アルバイトで、教育のプロではありません。学習塾が用意した教材に則って回答方法を指導するため、基礎的な部分が分かっていなかったりすると講師の力量によって理解度の差が出ます。これは当たり外れもあると思いますが、私の場合はそもそも基礎的な理解力が壊滅的だったため個別塾の効果はありませんでした。ただし、基本的に講師とのコミュニケーションは密に取れるので個別塾によっては効果があるかもしれません。

 

③家庭教師

私が最も効果的だと感じた物はこちらです。学習意欲がなくても、約束をしている日時になると半ば強制的に勉強が開始されるわけですので、勉強習慣は少しずつですが付いてきます。また、勉強の範囲や時間なども融通がきく場合もあるため子供のレベル感に合わせて取り組めます。欠点としては、やはり教育のプロがやってくる場合は少ないと思うので講師による当たり外れはあります。また、費用もかかるため経済的に難しい場合というケースもあるでしょう。

 

以上3つのケースを並べてみましたが、何も両親からのアプローチが重要になってきます。子供から動き出す時にはもう既に遅かったり、勉強習慣が付いていないことから非効率に学習してしまう、などが想定されます。どうしてもお金のかかるところですが、将来を考えると勉強をする、というよりも勉強のやり方を早いうちに学ぶ事は重要です。

不登校の原因と解決案

不登校の原因は様々です。

そのため解決するためのアクションも千差万別です。

不登校当事者からしたら、そもそも解決しなくて良いと考えている場合もあると思います。私がそうでした。しかし、将来を考えるといつかは解決した方が良いですよね。

不登校を続けてしまうデメリットについては別の記事にします。

 

・原因

冒頭原因は様々と書きましたが、大きく2つに分けられると思います。

①本人起因

②外部起因

 

本人起因というのは、怪我や病気によって嫌気がさして行かなくなる、勉強についていけなくなる、なんとなくやる気が無くなったなどなど・・・。

外部起因というのは、災害などによって心身共に弱ったというケースもあるかもしれませんが、ほとんどはイジメなどの人間関係によるところが多いと思います。

これらの障壁を軽々と乗り越えられる人ももちろんいますが、性格や環境が相まって不登校という結果になってしまいます。

 

私はというと①の本人起因のタイプでした。私は幼い頃病弱で休みがちでした。小学校入学から勉強ができる方ではなかったため、次第に追いついていけずテストも散々でした。

アニメのカツオやのび太の様にはいかず、プライドが高く人目を気にする性格が邪魔をし勉強から逃げるため学校へ行くのも億劫になっていました。

幸い友人関係は恵まれ、放課後は遊んでもらったり、遠足だけは参加したりしていました。学校側も保健室への登校を提案してもらって、保健室で個別に教わったりしていました。しかし、一人だけ授業に参加せず、楽しい事だけ参加している事に負い目を感じ学校に行くことや遊ぶ事が嫌になりひきこもり気味になっていきます。

私の引きこもり期間は短かったですが、それは運が良かったのと、環境のおかげかなと思っています。引きこもり期間についてはまた別の記事にします。

 

・解決案

不登校解決のためには環境を変えようと転校したり、時間をかけてリハビリをしたりと原因の根本を解決するように家族のサポートが最も重要になってくると思います。経済的、環境的に転校する事が難しかったりするかもしれませんが、身近な家族のサポートは必ずいつかは功を奏すると思います。

私の場合は解決までにはかなり時間を要しました。今だからこそ原因をおおよそ特定でき、理解しているつもりですが、当時は本人もそして周囲も何か分かりませんでした。何も原因が分かっていればそこまで苦労しないよ、と言う人の方が多いのではないでしょうか。私の両親も徐々に不登校、そして引きこもりになっていく子供を見て先が見えなくなっていたと思います。今はネットで調べればたくさん情報が得られますが、当時はまだ十分だとは言えない環境。試行錯誤の連続でした。メンタルヘルスクリニックや支援機関、家庭教師と様々な方にお世話になりました。

私の不登校は勉強についていけなくなった劣等感から始まったので家庭教師から勉強のやり方から教わった事が大きな転機となりました。とはいえ、家庭教師がついたのは中学生からだったので、当然中学校までの科目全てを網羅する事はできませんでした。途中から通学する勇気もなく、中学時代は一度も登校せず、家庭教師で数学国語理科社会の基礎だけをなぞって3年が過ぎてしまいました。

この状況で普通科の高校に進学できるはずもなく、消去法で通信制の高校に進学しました。通信制でも登校が多い学校でした。それでも授業のレベルは低く、家庭教師から学んだ知識で食らいつく事ができ、人間関係も同じ境遇の人が多いため共通項があり高校生活で逃げ出したくなる様なことはあまりありませんでした。

 

私は家庭教師と共に中学生活をリセットして高校生活からリスタートできました。

どんな事で解決するかは分からないので、とにかく支援機関や病院、SNSなど誰かに助けを求める事が一番子供のためになると思っています。

 

 

プライバシーポリシー

はじめに

ひきこもりと不登校と余白(  https://hikik.hateblo.jp/、以下当サイト)は、個人情報に関する法令等を順守し、個人情報を適切に取り扱います。


個人情報の管理

当サイトは、お問い合わせいただいた内容についての確認・相談、情報提供のためのメール送信(返信)の目的以外には使用しません。また知り得た個人情報を第三者に開示することは、警察・裁判所など公的機関からの書面をもった請求以外に一切利用いたしません。


Cookieの利用について

Cookieは、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報が含まれており、多くのサイトで利用者に有益な機能を提供する目的で使用されています。Cookieには、サイト利用者の個人情報(氏名、住所、メールアドレス、電話番号)は一切含まれません。
当サイトは、第三者配信事業者(Google AdSenseAmazonアソシエイト、もしもアフィリエイト)がCookie を使用して、サイト利用者が当サイトや他のサイトに過去にアクセスした際の情報に基づいて広告を配信します。
Google が広告 Cookie を使用することにより、サイト利用者が当サイトや他のサイトにアクセスした際の情報に基づいて、Google やそのパートナーは適切な広告をサイト利用者に対して表示します。
広告設定でパーソナライズ広告を無効にすることができます。無効にする方法については こちらを参照してください。


アクセス解析ツールについて

当サイトでは、Googleによるアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を利用しています。
このGoogleアナリティクスはトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。
このトラフィックデータは匿名で収集されており、個人を特定するものではありません。
この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来ますので、お使いのブラウザの設定をご確認ください。
この規約に関して、詳しくはこちらをクリックしてください。


免責事項

当サイトからリンクやバナーなどによって他のサイトに移動された場合、移動先サイトで提供される情報、サービス等について一切の責任を負いません。
当サイトのコンテンツ・情報につきまして、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、誤情報が入り込んだり、情報が古くなっていることもございます。
当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
当サイトで掲載している画像や動画の著作権・肖像権等は各権利所有者に帰属致します。


運営者

ひきこ